飯久保研究室では、計算科学を援用した新物質探索・材料開発を行なっています。将来の研究者を目指す元気な学生を募集しています。また大学・企業の研究者との共同研究も積極的に行なっています。興味を持たれた方は、お気軽にご連絡ください。

 研究室は2014年にスタートし、今年で9年目を迎えています。現在は11名の学生(博士1名、修士5名、学部4年2名、学部3年3名)、准教授の嶋田先生、助教の王青さん、特任助教の唐永鹏さん、テクニカルスタッフの佐々木さん、村上さんの17名です。赤嶺先生(板倉研)、辻先生(辻研)にも学生指導にお世話になっています。

計算科学で新しい物質の発見を「予言」しよう

 「予言」というとあやしく感じるかもしれませんが、最新の科学技術を上手に活用すれば、理論的に新物質の予言をすることができます。鍵となる技術は「スーパーコンピュータ」を利用した計算科学です。この計算科学を使って物質中の電子や原子の状態を解き明かし、ゴミなのか、それともダイヤの原石となりうるのかを調べる研究をしています。みなさんも自分で考えた新しい仮想物質がいったいどんなものなのか、計算科学で調べてみませんか?

新しい物質・材料の探索研究

 現在は太陽電池・熱電材料・二次電池・鉄鋼材料などを研究対象としています。当研究室の計算科学的手法は、さまざまな材料開発に適用することができます。大学内外の実験グループや企業との共同で研究を進めています。

卒業生の論文題目

2022博士朱尚萍Study for Thermodynamic Properties of Fluoride Ion Battery Cathode Materials
修士奥村太一熱伝導率計算に適したポテンシャル作成法の調査
平塚愛美CH3NH3SnX3(X=Cl、Br、I)の欠陥構造調査
藤原慎太郎第一原理計算と電子顕微鏡観察に基づくフッ化物シャトル電池の熱力学安定性に関する研究
学部関口尚夢第一原理計算による酸化物基板、有機分子吸着の構造最適化
高崎航平第一原理計算による有機無機ペロブスカイトの組成最適化
2021修士長畑佑輔フッ化物シャトル電池開発のための組織形成シミュレーション
早川椋機械学習を用いた界面熱抵抗データの分析
2020修士奥村崚ハイエントロピー合金の電子状態計算
加治正有機無機ペロブスカイトの熱電性能に対する Fe 置換効果
学部奥村太一第一原理に基づいたASnI3(A=MA,FA,EA,DMA)の外部量子効率計算
平塚愛美XAFS測定によるCH3NH3SnI3の局所構造解析
2019博士河野翔也マグネシウム合金、 ハライドペロブスカイトの構造安定性 に関する第一原理計算
山本久美子有機無機ペロブスカイト化合物の安定性と 電子物性に関する第一原理計算
修士佐藤史和燃料電池固体電解質BaSn0.5In0.5O3-δの安定構造
成田昂宇二次元構造を有する有機無機ペロブスカイトの熱電特性計算
井手敦子鉛フリー有機無機ペロブスカイト太陽電池の電子状態計算
学部宮崎浩熙
長畑佑輔
2018修士原田英征イオン伝導体CuPb2F6の相安定性
山﨑純有機無機ペロブスカイトの構造安定性に対する 不純物効果
黒木友偉軽元素による鉄鋼の特性変化に対する電子論的考察
学部奥村崚
吉川龍太郎
2017博士平田研二第一原理計算による鋼中軽元素(H,S)の挙動に関する研究
修士藤井将史分子動力学法を用いたYb2Si2O7の原子拡散挙動に関する研究
学部大室裕樹
成田昂宇
2016修士山本久美子クラスター展開法を用いた新規ペロブスカイト太陽電池探索
霜山晃一リチウムイオン電池材料の新物質探索
河野翔也電子状態計算を用いたマグネシウム構造材料研究
鈴木雄文銅合金のスピノーダル分解による微細組織形成
橋本さや加電子状態計算を用いたマンガン系合金磁石開発
学部原田英征
山﨑純
2015学部赤瀬仁
藤井将史
2014学部霜山晃一
河野翔也